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一部の新世代の抗うつ薬は、パーキンソン病患者の症状を悪化させることなく、うつ病治療に有用であることが明らかにされ、医学誌「Neurology(神経学)」オンライン版に4月11日掲載された(印刷版は4月17日号掲載)。パーキンソン病は振戦、動作緩慢、固縮(こしゅく)などを特徴とする進行性の運動障害で、うつ病を併発する傾向があるが、一部の抗うつ薬が運動症状を悪化させる可能性が懸念されていた。
今回の新しい研究では、パーキンソン病患者115人を対象にパロキセチン(商品名:パキシル)、venlafaxineベンラファキシン (同Effexor、日本国内未承認)または不活性のプラセボ(偽薬)のいずれかを投与し、12週間追跡した。パロキセチンはSSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)、venlafaxineはSNRI (セロトニン・ノルエピネフリン再取り込み阻害薬)と呼ばれるクラスの抗うつ薬である。その結果、うつ病の標準的評価スコアにおいて、平均でパロキセチン群では59%、venlafaxine群では同52%、プラセボ群では32%の改善がみられた。別の3種類のうつ病評価尺度でも同様な結果が示された。
いずれの薬剤も運動症状の悪化をもたらすことはなかった。抗うつ薬の使用により、不安レベル、思考過程、全体的健康関連の生活の質(QOL)の改善は認められなかった。最もよくみられた副作用は睡眠障害で、パロキセチン群には体重増加、venlafaxine群では最終来院時の座位血圧の上昇もみられた。研究著者の米ロチェスター大学メディカルセンター(ニューヨーク州)のIrene Hegeman Richard博士によると、パーキンソン病におけるうつ病は、慢性疾患のストレスではなく、根本的な疾患プロセスが原因で生じるものだという。
今回の研究は2種類の抗うつ薬についてのみ検討したものであるが、米コロンビア大学メディカルセンター(ニューヨーク)のRoy Alcalay博士は、「その他の薬剤が有効でないということではない」と述べている。また、プラセボでも効果がみられた点については「治療を受けていると考えること自体が、うつ病患者にとってしばしば大きな助けになる」と説明している。この研究は、米国立衛生研究所(NIH)/米国立神経疾患・脳卒中研究所(NINDS)および米ジョンズ・ホプキンス大学(ボルティモア)医学部の支援を受けて実施された。(HealthDay News 4月11日)
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