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心臓発作(心筋梗塞)と思われる患者にグルコース、インスリン、カリウムの混合液(GIK液)を投与するように救急救命士(パラメディカル)を訓練することで、心筋梗塞の重症度が低減し、生命を救える可能性が新しい研究で示唆され、米シカゴで開催された米国心臓病学会(ACC)年次集会で発表されるとともに、米国医師会誌「JAMA」オンライン版に3月27日掲載された。
米タフツTuftsメディカルセンター(ボストン)のHarry P. Selker博士は、「GIK液で心筋梗塞は抑制できないが、より小さな梗塞にし、心停止および死亡リスクを低減できる。GIK液は、酸素と栄養素が欠乏している心筋に栄養を与え、危険な遊離脂肪酸の濃度を抑える。この治療はこれまで、アウトカム(転帰)に差がでるほど早期に行われていなかったが、我々は自宅や病院への搬送中に行い有効であった。この治療は安価でどこででも使用できる」と述べている。
今回の臨床試験では、13都市の救急救命士が、患者が心筋梗塞を発症しているか、これから発症するのかを判断した後にGIK液を投与する訓練を受けた。全体で911人にGIK液またはプラセボを投与した。急性冠症候群(ACS)の診断直後にGIK液を投与した被験者ではプラセボ群に比べ、心停止または死亡リスクが50%低かった。この結果は重症のST上昇型心筋梗塞患者ではさらに顕著であり、心停止または死亡リスクが60%低下した。
また、この治療により心筋梗塞による損傷が軽減される可能性があり、心筋組織の破壊は、GIK液群では平均2%、プラセボ群では10%であった。心筋梗塞の23%は後に、偽陽性であることが判明した。この割合は通常よりも低いという。今回の研究で、救急救命士は意思決定支援ツールを用いていた。同氏らは「GIK液の投与が心筋梗塞でない場合も有害とは思われない」と述べている。長期的な影響を検討するために、6カ月、12カ月時点での追跡調査が行われる予定である。
米レノックスヒル病院(ニューヨーク)のRobert Glatter氏は本知見について、「この治療法は1960年以来行われているが、有効性は立証されておらず、今回の新しい知見の解釈には注意を要する。GIK液は安価で広く用いることができるが、高血糖、高カリウム血症、体液貯留などの潜在的なリスクを有する」と述べている。(HealthDay News 3月27日)
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